エナメル上皮質とは

エナメル上皮腫は、歯の発生過程に関する腫瘍で、
口の中に発生する腫瘍の80%以上を占めます。
エナメル器とは、歯の表面を覆うエナメル質を作る細胞の集まりで、
歯が完成したら消失するはずの組織です。
しかし、何らかの理由で体内に残ってしまい、腫瘍化することがあります。
エナメル上皮腫は、そのようにしてできた腫瘍細胞がエナメル器に似ている事から名づけられました。
エナメル上皮腫は、基本的には良性の腫瘍ですが、周囲の組織に入り込むように増殖するため、
治療後の再発には注意が必要です。
また、ごく稀に悪性のものもあり、肺や胸などに転移することがあります。
エナメル上皮腫は、10~30代の若年者に多く、男性にやや多くみられます。
発症する部位は、下の顎の臼歯部にやや多い傾向があります🦷
エナメル上皮質の原因と症状

エナメル上皮腫の原因は、はっきりとはわかっていませんが、
生活習慣や遺伝的な要素の影響が大きいと考えられています。
エナメル上皮腫は、歯の発生に関連する細胞が嚢胞化したものなので、
歯の発生に異常があった場合に発生しやすいとも言われています。
エナメル上皮腫の症状は、痛みを伴うことが少なく、腫瘍の成長もゆっくりなので、
自覚症状が現れるのは症状がかなり進行してからとなります。
自覚症状が現れるときには
- 顎が腫れる
- 歯の並びが悪くなる
- 歯がグラグラする
- 咬み合わせが悪くなる
- 歯肉からの出血🩸
などがみられます。
また、特有の症状として「羊皮紙様感」というものがあります。
これは、腫瘍によって顎の骨が薄くなり、指で押すとペコペコと陥没する感触があることを指します。
自覚症状からの来院は少なく、虫歯や検診などのX線撮影で偶然発見されることが多いです。
エナメル上皮質の種類と診断

エナメル上皮腫は、腫瘍の形態や発生部位によって、大きく4種類に分類されます。
それぞれの特徴と診断方法について説明します。
充実型/多嚢胞型エナメル上皮腫
充実型/多嚢胞型エナメル上皮腫は、最も一般的なエナメル上皮腫で、
エナメル上皮腫の70%以上を占めます👆
腫瘍細胞が多数の嚢胞を形成していることが特徴です。
嚢胞の外側の細胞は、エナメル器に似ていて、内側の細胞は星型や網目状になっています。
このタイプは、さらに濾胞型と叢状型の2つの亜型に分けられます✌
濾胞型
嚢胞の中央が融解しやすく、小さい嚢胞を形成しやすいのが特徴です。
叢状型
上皮が策状に並んでいて、間質に嚢胞を形成するのが特徴です。
充実型/多嚢胞型エナメル上皮腫の診断は、X線やCTなどの画像検査によって行われます🏥
画像検査では、多嚢胞の境界明瞭な画像が確認できます📹
ハチの巣状や石鹸の泡状とも言われる特徴的な所見です🧼
また、病理組織検査によって、腫瘍細胞の形態や亜型を確認することができます。
周辺性エナメル上皮質

周辺性エナメル上皮腫は、通常は顎骨に発生するエナメル上皮腫が、
歯ぐきなどの軟組織に発生したものです。
エナメル上皮腫の中でも発生率は10%以下といわれており、非常にまれなケースです。
発生した場所によって症状が異なり、典型症状がなく、発症年齢が高いのが特徴です👴
周辺性エナメル上皮腫の診断は、病理組織検査によって行われます。
画像検査では、顎骨には異常がなく、軟組織に腫瘍が存在することがわかります。
病理組織検査では、腫瘍細胞がエナメル器に似ていることが確認できます。
エナメル上皮繊維種

エナメル上皮繊維腫は、エナメル上皮腫の中でも最もまれなタイプで、
エナメル上皮腫の1%以下といわれています。
腫瘍細胞がエナメル器に似ているのは同じですが、間質に繊維組織が多く含まれることが特徴です。
このタイプは、顎骨の内側に発生することが多く、顎骨の膨らみや歯の移動などの症状がみられます。
エナメル上皮繊維腫の診断は、画像検査や病理組織検査によって行われます。
画像検査では、顎骨に不規則な境界の腫瘍が確認できます。
病理組織検査では腫瘍細胞がエナメル器に似ている事と、間質に繊維組織が多い事が確認できます。
エナメル上皮癌

エナメル上皮癌は、エナメル上皮腫が悪性化したもので、
エナメル上皮腫の中でも最も危険なタイプです。
エナメル上皮癌は、エナメル上皮腫の1~2%程度といわれており、非常にまれですが、
高い悪性度を持ち、周囲の組織やリンパ節に浸潤し、遠隔転移も起こりやすいです。
発症年齢は高く、50~60代に多くみられます🧑🦳
発症部位は、上の顎の前歯部に多い傾向があります。
エナメル上皮癌の診断は、画像検査や病理組織検査によって行われます。
画像検査では、顎骨に不整な境界の腫瘍が確認できます。
病理組織検査では、腫瘍細胞がエナメル器に似ていることと、細胞分裂や核分裂の活発さ、
異型性の高さなどの悪性の所見が確認できます。
エナメル上皮腫の治療法

エナメル上皮腫の治療法は、手術が基本となります。
手術では、腫瘍とその周囲の正常組織を広く切除することが必要です🔪
腫瘍が大きくなっている場合や、顎骨に深く浸潤している場合は、
顎骨の一部を切除する必要があります✂
また、エナメル上皮癌の場合は、リンパ節郭清や化学療法などの補助的な治療も行われます。
手術後は、再発や転移の有無を定期的に検査することが重要です。
手術によって、顎の形や歯の機能が損なわれることがあります。
その場合は、人工骨や義歯などの補綴物を用いて、顎の形や歯の機能を回復することができます。
また、手術の傷跡や顎の変形などによって、精神的な苦痛を感じることもあります。
その場合は、心理的なサポートやカウンセリングなどを受けることができます。
まとめ

エナメル上皮腫は、歯を形成するエナメル器に由来する良性の腫瘍です。
エナメル上皮腫は、充実型/多嚢胞型、周辺性、繊維腫型、癌型の4種類に分類されます。
エナメル上皮腫の原因は不明ですが、生活習慣や遺伝的な要素が関係していると考えられています。
エナメル上皮腫の症状は、顎の腫れや歯の移動などで、自覚症状がないことが多く、
X線やCTなどの画像検査で発見されることが多いです。
エナメル上皮腫の治療法は、手術が基本で、腫瘍とその周囲の組織を広く切除することが必要です。
手術後は、再発や転移の有無を定期的に検査することが重要です。
以上が、エナメル上皮腫についての説明でした。
エナメル上皮腫は、良性の腫瘍ですが、再発や悪性化の可能性があります。
口の中に異常を感じたら、早めに歯科医や口腔外科医に相談することが大切です。
エナメル上皮腫の早期発見と早期治療が、予後の改善につながります。
この記事が、エナメル上皮腫に関心のある方やエナメル上皮腫の患者さんやそのご家族の方にとって、
少しでも参考になれば幸いですm(__)m
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健康管理食専門の配食サービス業を営みつつ「健康」に関する情報を発信しながら「明るい引きこもりな子供2人」と生きる精神疾患をもったシングルファーザーでもある筆者が各種障害についての情報も同時に綴るダブルトランスミッションブログ!!!!!!!!!!!!!